Review & Memo


新ルパン三世
121話 『オレの爺さんが残した宝物』
 




■あらすじ■

ある夜、パリの下町のとある骨董品店にルパンが忍び込んだ。
そして、そこに飾られていたおじいさんのシルクハットを盗みだ
す。アジトに帰ったルパンはシルクハットの中から1枚の紙切れ
を見つけた。
それは、おじいさんがエリーゼ宮殿から盗んだオパールのビーナ
ス像をジョリ・グレゴアールという男が預かったという証文だっ
た。
グレゴアールはその昔、おじいさんに次ぐ大泥棒と言われていた
らしい。

さっそく返してもらおうと、ルパンたちはグレゴアール家の城、
ノン・シャラント城へと出かける。ところが城は侵入者を防ぐか
のようにあちらこちらに罠が。
それを過ぎたかと思うと、今度は上へ下へと階段の連続。
これにはルパンもヘトヘト。
ようやく城の一角の煙突から煙が出ているのを確認したルパンた
ちは、その塔へと急いだ。
入ってみると、中にいたのは城の守衛というマント・ケヌーマと
いう男。ケヌーマによれば、城主であるグレゴアール三世は旅行
中らしい。
だがビーナス像については聞いているという。
あっさりビーナス像のありかまで案内するケヌーマ。
ただし、案内するのはルパンだけという条件付きだ。
次元たちには食堂でご馳走を食べて待っていてくれと言い残し、
二人は出て行った。だがそれは罠だった。
次元たちは食堂のテーブルに仕掛けられていた催眠ガスで眠らさ
れてしまう。

一方ルパンは、ケヌーマに連れられて城の中庭にやってきた。
見れば中庭のど真ん中に、無防備にもビーナス像が祭られている。
だが防犯装置は何一つ設置していないという。
その証拠にケヌーマは自らビーナス像のところまで歩いていって
見せる。それなのに今まで誰にも盗まれなかったのはなぜか。
なんと、盗みに入ろうとしたものは皆、途中で断念してしまうの
だという。不審がりながらも中庭へ一歩踏み出すルパン。
と、突然野球のボールが!
もちろん警備装置ではない。
近所の子供がキャッチボールをしているだけらしい。
たまたま飛んできたのか?
そう思っていると今度は目の前に老人が。
道を教えてくれと頼み込まれてルパンもとほほ。
はたまた羊の群れが道をふさいでしまって先に進めなくなってし
まったり・・・。

そこへ次元たちが、閉じ込められた牢から抜け出してやってきた。
見ればルパンは中庭に呆然と座り込んだまま。
そこに先ほど道を尋ねた老人が、紳士姿で現れた。
実はこの老人こそグレゴアール2世、ケヌーマが3世だったのだ。
ビーナス像は渡さないと言い出す老人。
羊の群れの次はラクダの群れ。
ルパンたちはうんざりといった表情でラクダの大群が行き去るの
を待つばかり。
そこへ一足遅れて現れたのが不二子。
不二子にはラクダの大群など見えないという。
催眠術だ!からくりに気付いたルパンは、さっそくラクダの大群の
中に飛び込んでいった。案の定ラクダに実体はなく、すべては幻。
そしてようやくビーナス像の前へ・・・。

その頃老人とグレゴアール三世は地下実験室にいた。
次元たちが駆けつける。ところが、老人は降参するどころか余裕の
表情でスイッチを押す。
次の瞬間、モニタに映るルパンのまわりに、誰にも抜けられない電
子バリアが!
ルパンはビーナス像とともに一生あの中庭に閉じ込められてしまっ
た。だが、激怒する五右ヱ門たちの前に現れたのは、正真正銘の
ルパン三世。
驚く老人。
実はルパンはビーナス像を手に入れると、その後ろに隠れていたグ
レゴアール三世を捕まえ、自分の変装マスクを被せ、自らがグレゴ
アール三世に変装していたのだ。
モニタの向こうでは変装マスクをはがすグレゴアール三世の姿が。
老人はただただ呆然とへたり込むしかなかった。


■見どころ■ この回も原作ネタ。 ポイント1:今回ピックアップしたシーン(↑)   この回はやたらと「かわいい」シーンが多い。   例えばこの冒頭の蛇のツボからニョコニョコっと出てくるル   パンと次元。膝を抱えた次元、ぽわ〜んとしたルパンがカワ   イイ。   はたまた敵の城に乗り込むシーンでは、ルパンが跳ね上がり   式の橋におちょくられるのだが、プーッと頬を膨らませてむ   くれるルパンには思わず母性本能をくすぐられてしまう。 ポイント2:スローで見て下さい。   冒頭“おじいちゃん”の形見の帽子を手にして逃げるルパン、   ここの片手でバクテンするルパンの動きが、腕の曲げ方とい   い重心の移動といい、そういう細かい部分を惜しげもなく   サラッと一瞬で流してしまうあたりが最高に贅沢で気持ち   いい!   ここはちゃんとスローで見ないと勿体無い。   その直後、次元が物陰からマグナムを撃つシーン、ここもか   なりポイント。本当に一瞬のシーンだが、撃った瞬間、硝煙   の向こうできちんと如来の腕が飛んでいるのが確認できる。   蛇使いの笛を吹くとっつぁんの肩の揺らし方(力の抜け具合)   も絶妙。蛇の壺の上を飛んで行くルパン、次元、とっつぁんの   動きも、蛇を踏んで沈みかける動きが柔らかくて細かい。   とっつぁんの表情もスローで再生して欲しいところ。 ポイント3:渋い!   「下手な小細工はこれで終わりにして欲しいものだなぁ。」   「五右ヱ門、おれがやろうか」   「なぁんの。こんなわけのわからないヤツらのために次元の    マグナムを汚すのはもったいない。斬鉄剣のサビ落としに    ちょうどいい」   バッタバッタと敵を散らす五右ヱ門がカッコイイ!!   (小指が立っているのもポイント?五右ヱ門にしては珍しい)   はたまた、ルパンがバリヤの中に閉じ込められたのを知って   グレゴワール2世に激高する五右ヱ門。   こういうカッコイイ五右ヱ門が大好き。 ポイント4:嗚呼、禁断の勘違い。   「次元!この水を何だと思う?」   ゴメンなさい。このシーン、初めて見たとき、五右ヱ門が立ち   シ○ンでもしたのかと思ってしまった(苦笑)   だってほら、あの下半身だけのカットを見たらさ・・・   アングルというか位置的に・・・ゴニョゴニョ。
■データ■ <放送日>  1980年2月4日放送 <スタッフ>  脚本/杉江慧子  絵コンテ/石原泰三  演出/三家本泰美  作画監督/北原健雄、児玉兼嗣 <キャスト>  青野武、前沢・雄、広瀬正志、鈴木れい子
■プチ用語■ 「血路」「穴路」  それぞれ原作「新ルパン三世」79話、および80話。  この回に相当するエピソード。 学者  グレゴアールに遣える学者は3人。  フルネームが設定されている。  コックはドイツの電子学者バーデンビルト。執事はスイスの物理  学者ジョナス・ヘルマン。そして庭師はイタリアの工学博士ビッ  トリオ・ダンチョーネ。


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