Review & Memo


新ルパン三世
115話 『モナリザは二度微笑う』
 




■あらすじ■

国際親善のためモナリザがアラブに貸し出されることになった。
モナリザの搬入されるオリエンタル美術館には厳重な警備シス
テム。行きと帰りで歩くコースが少しでも違うと落とし穴に落
とされるというそのシステムに、これならルパンが来ても大丈
夫だと銭形も満足顔。

その夜、女型飛行船に乗って美術館へ乗り込んだルパン。
警備システムのコントロール・ルームを占拠した次元が、ルパン
に歩くコースを指示する。ルパンは見事モナリザを盗み出すこと
に成功。
そこへ駆けつけた銭形も、催眠ガスの前には打つ手なし。
呆気なくルパンたちに逃げられてしまった。

大喜びでアジトに帰ったルパンたち。
ところがよく見るとこのモナリザはよくできたニセ物だった。
一方そのころ、銭形はルーブル美術館の管理責任者であるフェイ
カー教授に、モナリザが盗まれたことを報告していた。
ところがフェイカー教授は怒るどころか微笑みさえ浮かべ、別に
構わないという。フェイカー教授こそ、モナリザをニセ物とすり
替えた男だったのだ。

それに気付いたルパンは、再びルーブル美術館に忍び込むと、本
物のモナリザを渡すようフェイカー教授に詰め寄る。
しかしフェイカー教授はルパンを見てなおも涼しい顔。
自室へとルパンを案内する。と、そこにあったのは数え切れない
ほどのモナリザの絵。
モナリザの美しさに魅了されたフェイカー教授は、一生を美の探
究に捧げたという。そして、贋作を作り続けるうちに、当の本人
でさえどれが本物のモナリザだったか判らなくなってしまったと
いうのだ。
驚くルパン。

翌日、ルパンは次元らと再びフェイカー教授の部屋を訪れる。
どれが本物だと聞く不二子にルパンは「全部本物だ」。
フェイカー教授の執念に敬意を表し、その場を後にするのだった。


■見どころ■ 今度の警備装置は、床の侵入感知パネルが時間ごとにパターンが 変わる・・・ってオーシャンズ11でもそんなのがあったような? ところでモナリザの絵って、どの角度から見てもこっちを向いてい るように見えるのは私だけ? ポイント1:五右ヱ門のタイプの女性?   モナリザを絶賛したところ、不二子にマザコンと言われて激怒   する五右ヱ門。   今回の五右ヱ門は些細なことでムキになったり、どことなく   大人気なかったりとイイ意味で微笑ましい。   ルパンとのジャンケンシーンでも、   「グーを出すとちゃんと教えてやっただろ」   「と見せかけて実はチョキ、またそのウラをかいてパー。    裏の裏をかいたのに!」   と言いながらワナワナ震える五右ヱ門がなんとも可笑しい。   ジャンケンに勝って、モナリザちゃんとキス権ゲット!と   喜ぶルパンと、汚らわしいっと目をそむける五右ヱ門。   くだらないことで意地になってる二人がおかしくて大好きな   シーン。 ポイント2:思わず彼の名を・・・   モナリザを盗みだすと予告したルパン。張り込む警官隊のもと   に現れたのは、とてつもなく不気味で巨大な女体の風船。   そして、その口からデロ〜〜〜ン出てくるルパンたち。   「うわっ!ムッシュダレ!!」あまりのシュールさに“風見鶏   ルパン”のムッシュダレを思い出してしまうシーン。   しかし、なんであんなシュール(芸術的?)な登場の仕方をし   たのやら? ポイント3:「全部ホンモノだぜ」   モナリザの魅力に取り付かれて、大量にモナリザを描いている   うちにどれが本物かわからなくなってしまったというフェイ   カー。   ラスト、モナリザに囲まれて、額縁の中でフェイカーが静かに   微笑むシーンの余韻が素晴らしい。   モナリザと一体になって、まるでフェイカーそのものが絵にな   ってしまっている。フェイカーの男の執念を認めて、「全部   ホンモノ」というルパンのセリフは敬意を表した最高の褒め   言葉。洒落た作品である。
■データ■ <放送日>  1979年12月24日放送 <スタッフ>  脚本/金子裕  絵コンテ/佐々木正広  演出/三家本泰美  作画監督/北原健雄、児玉兼嗣 <キャスト>  青木恭介、佐久間功、塚田正昭、笹岡繁蔵
■プチ用語■ 「お主のような性悪女にモナリザの良さが分かってたまるか」  モナリザにご執心の五右ヱ門に対して、不二子はマザコンでは  ないかと疑う。それに対して五右ヱ門のセリフ。


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